懐古

大好きな友達が
一番好きだと話した詩


学生時代
銀色夏生が好きだった
シンプルなコトバに
その時どきの感情を重ねて


こうやってゆったり想いを馳せる
ひさしぶりの感覚


そんなことが浮かんできた
ナツカシイ感じの
ヤサシイ詩


〜思い出〜

子どもが

授かったことを

告げた時

あなたは

「ほんとうか 嬉しい

俺はこれから

真面目になって

働くからな」

そう 答えてくれた

肩を並べて

桜並木の下を

帰ったあの日

私の 一番

幸福だった日

柴田トヨさんの詩集 『くじけな いで』 より)