思い出したこと
あの頃すごく腹が立ってた。
定時間際に『今晩何を作ろう?』と新聞をうきうき切り抜く先輩職員の存在。
自分より高いお給料をもらってるのに明らかに楽な環境にいることが。
しんどかった、病んでた、紙一重な世界で生きてた。
人のシアワセを素直に喜べなかった。
今日そんなこと思い出したのはきっと雨のせい。
雨はいろんなことを思い出させるよう。
そんな思いをもっていたワタシに最後までよくしてくれたこと。
涙が止まらなかったあのとき。
さすがに五年のキモチはたった五ヵ月じゃ超えられない。
多少戻りたいと思ったとしても仕方ないと。
楽になるにはなんでもいいから、こじつけでもいいから、自分を騙すでも構わないから、理由をつくること。
これが身を守る方法の一つかもしれない。